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interview

イメージを形にする仕事
女性エンジニアの強みとは

エンジニア職

プリントシール機 ハードウェア開発

むにちゃん

2021年新卒入社。プリントシール機のハードウェア設計や、外装装飾部材の設計/図面作成を担当。幼少期のころから主に手芸等手を動かして何かものを作ることが好きで、学生時代は機械工学を勉強してきました。学生時代はライブに行くことが好きで、ライブのコンセプトに合わせたアクセサリー等を作ることがとても好きでした。今もプリントシール機のコンセプトを知りコンセプトに合わせて筐体を作りこむハードウェア設計の仕事は毎日楽しいです。

企画者のイメージを形にする仕事

プリのハードウェア開発について教えてください。

プリントシール機(プリ)のハードウェア開発は、主に2つの担当に分かれています。製品に搭載するカメラやタッチパネルなどの配置を設計に落とし込む構造設計、外装やPOPの検討、図面作成などを行うメカ担当と、製品内の配線や基板設計などを行うエレキ担当です。私はメカ部分を担当しています。

メカ担当のミッションは、プリの企画者がユーザーに寄り添って考え抜いたコンセプトをそのイメージ通りに実現できるよう、製品を設計することです。できるだけ企画者の「やりたいこと」を実現させたいのですが、設計の面ではどうしても工夫が必要な場合があります。たとえば、製品にはどの機種にもカメラを設置しなくてはならないのですが、企画者の意図に沿うとうまく設置できないという問題も発生することがあります。そこで「こんなの作れませんよ」と突き返すのではなく、いろいろな工夫を凝らしてイメージに近い製品を設計してあげられるかどうかがメカ担当の腕の見せどころです。

主に3D CADで設計するのですが、画面上では分からないことも多いので、本当に実用化できそうか確認するために段ボールを使って製品のモデルを作ることもあります。アナログな感じもしますが、このやり方がいちばん安心ですね。問題ないと思って実際に作ってみて、思わぬ欠陥が見つかったりしたら、最悪の場合作り直しになってしまいますから。
「これなら大丈夫」となったら、量産前に試作機を作ってしっかりと品質を確認し、最終的なチェックを経て製品を量産するという流れです。

入社した年にトラブル対応で岩手へ

フリューに入社した理由を教えてください。

私は高専の機械工学科で材料力学や機械工学を勉強していたのですが、昔からライブが好きで、エンタテインメント業界に興味を持っていました。フリューはメーカーでありながら、エンタメの要素がすごく濃い会社です。それに、プリは女の子であれば誰もが一度は経験する遊びです。女子高生のときにいちどもプリを撮ったことがない人はほとんどいないはず。高専で自分が身に付けた専門知識を日本中の女の子のために使えたら素敵だなと思いました。

入社後に印象に残っている出来事はありますか?

私がメカ担当として初めて携わった商品の発売直前で、量産機に不具合が見つかったときのことです。フリューが製造を委託している工場が岩手県にあるのですが、京都からそこまで行って、工場の方にもご協力いただき、ハードウェア開発のメンバー総動員で1週間ぐらいかけて製品を修理してなんとか出荷に間に合わせることができました。少し前まで学生だったので、もちろん初めての体験です。当時はすごく大変でしたが、今思えば入社1年目であんな体験ができて良かったですね。あれ以来、ちょっとしたことでは動揺しないメンタルになった気がします。

こだわりがないのがこだわり

メカ担当として、仕事へのこだわりはありますか?

私は「こだわりを持たないのがこだわり」と考えています。これは、決してすべてを人任せにするという意味ではありません。もちろん技術者がこだわりを持つことも否定しませんが、何よりもユーザーやプリに関わる人のメリットに繋がるべきだと考えています。
そのため、企画者と打ち合わせをするときは、自分の先入観を捨てるようにしています。やっぱりプリユーザーである女の子のことをいちばん理解しているのは企画者ですから。その点に関しては、絶対的な信頼を置いています。企画者が「こんなプリにしたい!」と話しているときにエンジニアが「それは無理ですよ」と決めつけてしまったら、ユーザーを喜ばせるプリは生まれないのではないでしょうか。
企画者の希望を実現したうえで、私たちエンジニアだからできるような、さらに細かい気配りをすることを大切にしています。

仕事のやりがいや難しさについて教えてください。

自分が設計を担当したプリで遊んでくれたユーザーの反応がモチベーションに繋がりますね。新機種がリリースされると、どのような反響があったかメカ担当にも共有されるのですが「すごく綺麗に撮れた」とか「このプリ最高!」という声があると、この仕事をしていて良かったと思えます。アミューズメント施設に足を運べば、自分が担当したプリでユーザーの方が遊んで、盛り上がってくださっている様子を見ることができて、楽しいですね。

難しいのは、プリの企画者がどのようなイメージを持っているかを把握することですね。実は、開発スケジュールの関係上、メカ担当と企画者が最初に打ち合わせをする段階では、新機種のイメージがしっかりと固まっていないこともよくあります。「こんな感じのプリにしたいんです」と、ぼんやりしていることもあるので、それをできるだけ具現化して設計に落とし込むのは簡単ではありません。でも、それが仕事の面白みでもありますし、メカ担当の存在意義でもあると思います。
そのためにも、企画者が叶えたいアイデアの本質を引き出すように対話することを意識しています。
例えば「天井にランプを付けたい」という要望があっても構造的に取り付けが難しい場合には、「なぜランプが必要なのか」「天井のランプでどんな世界観を表現したいのか」を聞きます。そこを理解すれば、ランプ以外の代替案が見つかるかもしれません。また、時には企画者の独りよがりになっていないか聞くこともあります。企画者の思いを尊重しつつ、言うべきことはしっかりと言うことが大切ですね。

女性エンジニアとしての強みとは

女性のエンジニアならではのエピソードを教えてください。

フリューのメカ担当には女性社員が少なくて、先輩はみんな男性です。実は、先輩エンジニアから「女性として、このプリかわいいと思う?」と聞かれたことが何回かあります。学生時代にプリの撮影経験が少ない男性の場合、プリに関する知識を身に付けることはできても、ユーザーである女の子の感性を理解するのは難しい部分があります。私は自分自身がユーザーだったこともあって、プリで遊ぶ女の子の気持ちがよく分かります。だから、企画者と打ち合わせをしていても「確かにこの仕様は喜ばれそうだな」と直感で分かることが多いですね。そういう点が女性エンジニアの強みではないでしょうか。

今後、どのようなエンジニアに成長していきたいですか?

将来的には、製品だけではなく、プリに関するさまざまな分野に携われるようなエンジニアになりたいですね。今は製品に特化したハードウェアエンジニアですが、もっと自分の業務の幅を広げていきたいと考えています。例えば、フリューにはプリのユーザーである女の子に関するデータが沢山蓄積されていますが、それを活かしていままでにない新しい製品やサービスを作れるのではないかと思うんです。
入社したばかりの頃に比べて、仕事のやりがいは大きくなったと感じています。新入社員の頃は、ハードウェア開発のチームリーダーから降りてきた仕事をこなすので精一杯でした。でも、懸命に仕事をしているうちに業務にも慣れ、知識も増えていきました。そのうち、チームリーダーがいなくても他部署の社員や取引先の方とお話できるようになって、業務の幅が広がっていきました。他部署の開発メンバーから「これ、どうすればいいかな?」と相談される機会が増えるたび、一人前のハードウェアエンジニアに成長していると実感できています。

フリューを目指すあなたへ

戸惑って、驚いて、
なんでも面白がろう。

学生から社会人になれば、いろいろと戸惑うことがあるはずです。私も入社1年目の時に突然トラブルが発生し、発売直前のプリの修理のために出張するという、イレギュラーかつ重要な業務をすることになるとは思っていませんでした。当時は戸惑った部分もありましたが、今となれば良い思い出ですし、あの経験があったので小さなことで動揺しなくなりました。社会人になって驚くようなことに出くわしても、まずはそれを面白がるような心構えでいると良いかもしれません。数年後には、きっと良い思い出になっていると思います。

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