FuRyu Precious days, always

interview

“楽しむ”ゲーム作りで
心に刺さる1本を届ける

企画職

コンシューマーゲーム 企画

礒P

2018年新卒入社後、いくつかのIPタイトルを手がけたのち、新規オリジナルタイトルの立ち上げとディレクション業務に従事。その後、2作目の新規オリジナルタイトルを立ち上げ、プロデュースおよびディレクションを担当しました。
学生時代は、大学院を含め6年間情報系を専攻し、画像処理と機械学習の研究に取り組んでいました。ゲームに関連する内容ではありませんでしたが、プログラミングの知識を持つ企画者は強いと考え、ゲーム会社の企画職のみを志望していました。プライベートではさまざまなものづくりを楽しみ、大学での企画大会にも参加していました。

若いうちから大きな仕事をしたかった

どんなゲームを作っているのですか?

コンシューマーゲームのプロデュースやディレクション業務を担当しています。フリューのコンシューマーゲームには2種類あり、ひとつは版権元さまからIPをお借りして制作するゲーム、もうひとつが私の関わっているオリジナルタイトルのゲームです。 2024年7月に発売した『REYNATIS/レナティス』というゲームでは、魔法が存在する現実世界の渋谷を舞台に魔法使いの青年の冒険を描いています。

このゲームを作るために、本当にたくさんのスタッフの方が協力してくれました。私がプロデューサー兼ディレクターとして直接コミュニケーションをとったのは50人ほどですが、外部の開発会社の方なども含めると何百人単位になります。フリューにはゲームの開発部隊がないので、社外スタッフの方の協力なしではゲームを作ることはできません。

仕事をするうえで気を付けていることはありますか?

常に意識していることが、ふたつあります。 ひとつは「言うべきことはちゃんと言う」こと。ゲームのディレクターやプロデューサーをしていると、実績のあるデザイナーの方や著名な声優の方など業界で有名な方々と仕事をする機会があります。自分が子供の頃に遊んでいたゲームに関わっていた方と一緒に仕事ができることは光栄ですが、どうしても率直なコミュニケーションを遠慮しそうになってしまう自分もいます。
しかし、それはゲームをプレイしていただけるユーザーに対する裏切りになります。プロジェクトを成功させるためには誰に対してもしっかり意見を言いあうことが重要です。参加いただいているメンバーは全員が「より良いゲームを作りたい」という気持ちを持っていますから、それで大きなトラブルになったことは一度もありません。

ふたつめは「尖ったゲームを作る」という姿勢です。フリューは決して小さな会社ではありませんが、誰もが知るような大手ゲーム会社のAAAタイトルに比べると、どうしても製作期間や予算は限られます。しかし、それは必ずしも悪いことではありません。予算の配分を工夫すれば、他社には真似できない尖ったゲームが作れます。例えば、グラフィックの作りこみには、大量の時間とお金がかかってしまうので、正面から戦ってしまうと到底コストが足りません(笑)。ならば、一点集中。ユーザーにどのような体験をさせたいか。そのコンセプトを徹底して尖らせます。他のゲームでは味わうことのできない、尖ったテーマ性などを作りこむために、予算と時間を集中させます。そうすることで、ものすごく深い物語性のあるゲームが完成します。フリューならではの方法で、ユーザーの心に刺さるゲームを作っていきたいと思います。

※AAAタイトル:ゲーム業界における大規模な開発規模・費用を持つタイトルのこと。

困っている部下を放っておかない会社

フリューに入社した理由を教えてください。

小さい頃からモノを作るのが好きで、小学生の頃から工作などに熱中していました。ゲームで遊ぶのも好きだったので「将来はゲームを作る仕事をしたい」と子供の頃からぼんやり考えていました。地元の大学でプログラミングの勉強をして、大学院まで進んだのですが、就活ではゲーム会社しか受けませんでした。周りは自動車メーカーとか家電メーカーを受けている人が多くて、ゲーム業界に進んだのは私ともうひとりだけでしたね。

いくつもあるゲーム会社の中からフリューを選んだのは、若いうちから大きな仕事にチャレンジできそうだったからです。大きなゲーム会社では、今のようなポジションに就くにはかなり時間がかかってしまいます。競争も激しいですから、ゲームのディレクターやプロデューサーになりたくてもなれない人がたくさんいます。また、近年では1本のタイトルを作るのに、10年以上かかることも少なくありません。65歳定年なら3~4本しか作れない可能性もあります。しかし、フリューのサイクルは3年程度。より多くのゲームを作れるという点も魅力的でした。

入社して最初の仕事はどのようなものでしたか?

IPタイトルのアシスタントですね。声優の方の収録をサポートしたり、ゲーム内で使用するアイテムのイラストを書いたりしていました。アシスタントの仕事はかなり幅広く、覚えることも多かったのですが、大好きなゲームに関われているという喜びが大きかったので苦労しているとは思いませんでした。

それから、誰かに「やれ」と言われていたわけではないんですが、とにかくオリジナルタイトルの企画を考えまくっていました。『レナティス』もこの時期から温めていたアイデアです。上司にも「オリジナルタイトルのゲームを作りたい」とはっきり主張していましたね。頭の中でいくら考えていても、口に出さなければ伝わりませんから。忙しいアシスタント業務をこなしながら企画を考えていたのも、上司に「君も企画を出してみたら」と言われたときに、すぐに出せるようにするためです。

はじめて担当したオリジナルタイトルはなんですか?

2022年9月に発売された『聖塔神記TRINITY TRIGGER(トリニティトリガー)』です。ついにオリジナルタイトルを担当できる! とモチベーションは非常に高かったのですが、プロジェクトは上手くいかないことの連続でした。スケジュール通りに制作を進めることは難しいし、上がってきたルック(ゲームの世界観やキャラクターなどのデザイン)と自分の描くイメージに乖離があることも……とにかく苦戦しました。

そこで、「こういうことで困っている」と上司に素直に打ち明けました。自分にもプライドはありますが、ゲーム作りを成功させるにはなりふり構っていられません。これはフリューという会社の特徴だと思うのですが、困っている人を放置することはありません。社員の自主性を重んじるカルチャーが強いため、上司や先輩が頻繁に口を出してくるということはありませんが、声を上げれば必ず助けてくれます。
『トリニティトリガー』は苦労の連続でしたが、上司からのサポートを受けながら、なんとか完成させることができました。責任者としてひとつのオリジナルタイトルを持ち、自分でPDCAを回せた経験は本当に大きかったですね。

ゲーム作りは楽しめなくちゃダメ

仕事のやりがいについて教えてください。

やっぱり、ルックが上がってきた瞬間はたまらないですね。ゲームのディレクターやプロデューサーなら共感してくれると思いますが、自分の考えたアイデアが可視化されたときの高揚感は、それまでの苦労を吹き飛ばすインパクトがあります。

そして、ユーザーの反応です。自分が携わったゲームをたくさんの方が予約してくれたり、実際にプレイしてそれを動画にあげてくれたりすると「このゲームを作って本当に良かった」と思えます。ゲーム制作に携わる全てのスタッフが同じ思いだと思いますよ。もちろんユーザーの反応は怖いですが(笑)。その反面、ゲームが完成すると、大切な子供が巣立ってしまったような寂しさを感じるときもあります。

どのようなチームが理想ですか?

みんなが仕事を楽しめるチームが理想です。「人を楽しませるゲームを作るのだから、作っている人たちも楽しまなくては」と思っています。
しかし、「楽しむ」ことは「楽をする」ことではありません。むしろ、楽をしないで自分の頭でしっかり考えてこそ、ゲーム作りが楽しくなるのではないでしょうか。だから後輩からアドバイスを求められたときも、必ず自分自身の頭で考えてもらうようにしています。習慣になるまでは大変なことかもしれませんが、チームのメンバーがみんな自分の頭で考えて、意見を出し合い、楽しみながらゲームを作れるようになれば、そのチームは最強ですよね。

フリューを目指すあなたへ

チャンスの前髪を
掴もう。

「幸運の女神には前髪しかない」という古代ギリシャのことわざを知っていますか? チャンスは、巡り合ったその瞬間に掴まなければ、あっという間に通り過ぎてしまうという意味です。私はフリューに入社してゲームのアシスタントをやっていましたが、新しいゲームの企画を常に考え続けていました。オリジナルタイトルのゲームを作るチャンスが巡ってきたら、すぐに掴めるようにするためです。チャンスが目の前にあるのに、なんの企画も考えていなければ掴めるはずがありません。チャンスの前髪を掴むためには、毎日の「ちょっとした積み重ね」が大切だと思っています。

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