営業職
プリントシール機 営業
ことにゃん
販売だけが仕事じゃない
店舗の成長をサポートする伴走者
プリントシール機(プリ)営業の仕事内容について教えてください。
プリ営業の仕事は、年間3回発売される新機種や既存のプリ機のバージョンアップキットを全国のアミューズメント施設に導入するために、お客さまと商談を行い受注をいただくことがメインです。
営業部は実際に商談を行うプレイヤーのほか、庶務などのサポートメンバーが集まっています。メンバーの約4分の1が20代という若い組織です。
商談は基本的に全国各地を飛び回り、アミューズメント施設の運営会社さまの本社を訪問して行います。その際にアミューズメント施設を自分の目で見て情報を集めるなど、フリューの営業スタイルは「足を運ぶ」ところにあるといえます。それには理由があります。
私たちプリ営業は、お客さまに対して単に商品を販売するだけではなく、お客さまの店舗に継続的にユーザーが訪れ、売上が向上するような施策もセットで提案していくからです。
そのためにはお客さまの運営する店舗の状況、近隣の店舗、店舗があるエリア全体を視察して情報を集めること、すなわち「足を運ぶ」ことが重要なんです。
なぜ、そうした提案を含めた業務を行うのでしょうか。
プリのビジネスモデルが関係しています。プリ本体の販売数を増やすことも大切ですが、設置いただいた後にプリを稼働させるために必要な消耗品である、シール紙を注文いただくことでフリューは収益を上げています。つまり、プリを置いていただいて終わりではなく、そのプリでユーザーの方にたくさん遊んでいただくことがフリューにとっても重要になります。そのためお客さまとは長く深く信頼関係を構築し、店舗ごとに適した施策を見つけていく必要があるのです。
ですから、営業のメンバーは外出することが多いですね。私は西日本エリアの25社を担当していて、渋谷の本社オフィスから近畿地方や中国地方、さらには沖縄まで足を運ぶこともあります。
プリを通して女子高生に
「青春の彩り」を届ける仕事
具体的にはどんな施策を提案するのですか。
店舗の課題は各店でさまざまですから、売り上げを向上する方法も多岐にわたります。プリを設置する場所はもちろんのこと、店舗内の装飾も大切です。フリューにはその店舗のためだけのポスターやノベルティをオリジナルで制作し、お客さまをバックアップできるデザイン体制も整っています。時には「プリの周りにメイクコーナーを設けてはどうでしょう?」「サングラスや帽子などのアクセサリーを用意すればもっとユーザーが楽しめるのではないでしょうか?」といったご提案をすることもありますね。ユーザーが「来店したくなるお店づくり」を共に考え、提案しています。
アミューズメント施設にはプリのほかにも多くのゲームが設置されていますが、そのなかでプリはどんな強みを持っているのでしょうか。
確かにメダルゲーム、音楽ゲーム、レーシングゲームなどが置かれていますよね。特にクレーンゲームはすごく勢いがあります。さまざまな遊びがあるなかでプリはアミューズメント施設に若い女性ユーザーを集客できる貴重なジャンルです。こんなにガールズカルチャーに寄り添い続けているゲームは他にないのではないでしょうか。
だからこそ変化が早いトレンドを押さえて、ターゲットに刺さる機種を売り出していかなくてはならない。フリューというメーカーの強みのひとつは、徹底したユーザー調査によるマーケティング力です。何度もユーザーインタビューを行い、そこからすくい上げた声をビジネスの力に変えてきました。営業の仕事は時代の空気を把握することでもあります。特に地方のアミューズメント施設のお客さまの場合は、都心の最新のトレンドを届けることも大きな役割です。
営業にしか聞こえない
現場の声がある
フリューに入社後、はじめて任された仕事はなんでしょうか。
お客さまからの問い合わせを受けての新規開拓営業でした。フリューでは入社後に先輩社員が指導役としてついてくれるのですが、半年ほどでひとりで営業に出る機会も増えていきます。実際の商談を想定したロールプレイングを通し、質問の回答や、成約に向けたトークの思考法などを先輩メンバーに教わりました。初めのうちは先輩に頼ることも多く、少しでも周りに迷惑をかけないようにという考えでしたが、徐々に自分の力で現場のニーズや問題点が見えてくるようになりました。
自分を成長させた経験はなんだと思いますか。
やはり、会いに行く回数を増やしたことだと思います。入社したばかりのころは、訪問がとにかく苦手でした。初めての訪問では、お客さまからいきなり一言「プリは買わない」と言われて話が終わり……お客さまとコーヒーを飲んだだけの商談だったこともありました。帰社して上司に報告すると、「買えない理由は聞いてみた?」と言われたのです。「……そういえば、なぜだろう?」と思いました。そこからは、お客さまへの訪問と上司への報告を繰り返し、改善を積み上げるように改めました。そうした経験が「お客さまとの関係構築」と「自身のヒアリング力」につながり、今でも活かされています。
どんなときにやりがいを感じますか。
自分が自信を持った提案がお客さまに響いたときですね。未開拓だった京都の嵐山エリアのお客さまに営業をかけて、プリを設置いただいたことがあります。導入いただいた店舗はアミューズメント施設ではありませんでした。それでも「嵐山のような観光地には着物で訪れるユーザーも多い。記念にプリを撮れたら絶対に喜ばれます!」と提案し、スペースを工夫して設置したプリで多くのユーザーが撮影してくれたことは忘れられない経験です。
他にも「プリの台数を増やしませんか」と提案して、受け入れていただいたお客さまに「店の前に自転車が増えて困る」と言われたことがあります。もちろんそれは嬉しい意味です。そんな声を聞けるのも営業のやりがいですね。
お客さまとはもちろん、営業部内でのコミュニケーションも大切にしています。
経験年数を重ねるごとに相談されることも増え、営業部全体で目標が達成できるように、困っているメンバーをサポートしようと考えて業務にあたるようにもなりました。
さらにフリューはプリのトップシェアメーカー(2024年3月末 フリュー調べ)でもあります。長く愛されている業界全体を盛り上げていけるか否かは、私たち次第だという思いがあります。
企画を信じること
お客さまに伝えること
プリ営業ならではの難しさを教えてください。
新しいプリを作っているフリューと、プリを導入いただくお客さまの温度差を埋める、というところでしょうか。
プリの開発は発売のおよそ1年半前からスタートします。つまり「1年半後にちょうど流行っている」トレンドにフィットすることを目指して、フリューの企画者をはじめとした開発メンバーは意見を出しあい、必死で考えるわけです。「いまこの瞬間流行っている」ものを追いかけても遅い。だから新機種発売のご案内をするタイミングでは、お客さまにはピンとこないものになることもしばしばです。ここに温度差が生じます。
お客さまはプリのメインユーザーである女子高生とは性別も世代も違います。私たち営業は、そのプリの価値をいまの言葉で、どのようにお客さまに伝えるべきかを一丸となって話し合います。
そのうえで大切にしていることはありますか。
全国各地の店舗内の様子やプリを楽しむユーザーの表情、お客さまの声など、自分で現場に足を運んで集めた情報です。プリを導入いただくお客さまや店舗のスタッフの方々がプリに対して感じていることを開発メンバーに伝え、商品開発に活かしてもらうことも重要です。
ですがやはり一番は、企画者を信じることですね。企画者が「フリューとして、こんなプリをユーザーに届けたい」という想いを理解することだと思います。
正直、企画内容を聞いただけでは「どういう意味なのかな?」と感じることもあります。プリユーザーの感性はユニークで、聞いたことのないワードもたくさんある。「これはプリの営業先である、お客さまにうまく伝えるのは難しそうだぞ」と思うことも珍しくありません。でもプリというトレンドにフィットさせる商品はその「まだわからない良さ」に価値があるはずですよね。
だから自分が納得できるまで企画者と何度も話し合います。そのうえでユーザーインタビューで女子高生が話していた実際のエピソードを交えたり、商品の開発秘話や苦労話など、お客さまが「なるほど!」「面白い!」「買いたい!」と思えるようトークに肉付けしていきます。
プリは、日本全国の女子高生の青春の一部です。撮影したプリを見返すたびに当時の出来事を懐かしく思い出したり、友達と一緒に撮影した楽しさがよみがえったりする。私たち営業は、ひとりでも多くの女子高生の青春を彩るために、お客さまと交渉を行い日本全国にプリを届ける必要があります。
ある1週間のスケジュール
- 9:30
- 12:00
- 15:00
- 18:00
- デスクワーク
- 会議・商談
- 休憩・プライベート
- その他
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2022年に新卒入社後、プリントシール機の営業職として働いています。学生時代はアミューズメント施設でアルバイトしていたこともあり、フリュー商品には馴染みがありました。当時不慣れな手つきでプリのシール紙を交換していたのが思い出です。休日は関東に住んで間もないため、東京観光を趣味にしています。